「これはさすがに交換しないとまずいと思うのですが・・・」と、アパートオーナー様からお問合せをいただきました。4階建てのアパートの外部鉄骨階段。しかしこれを丸ごと交換するととても高額になります。
「この建物をあと何年お使いになるのでしょう?」それがお客様と私たちのスタートラインであり、共通のビジョンとして改修工事のプランを立てていきます。
「これがこのアパートの最後の改修工事にするかもしれない」
あと20年を見据えての工事がスタートしました。
建物全景。バルコニーの鉄部にも腐食が目立ち、補強と塗装を行います。
1階から2階に上がる鉄骨階段の裏側です。ササラにも大きな穴があいています。
触ってもぷよぷよ。すでに居住者の皆さんの安全を支えきれない状態でした。
先ほどの階段の表側。腐食がかなり進んでいます。手摺のダメージはなんとかなっても
ササラ桁が完全に強度を失っています。
タイルも腐食した鉄板との接合ができず剥がれてきています。
「もう交換するしかない・・」と肩を落されたオーナー様でしたが、しっかり修繕方法をご提案し
安心いただけました。
1F~2Fの階段だけは新規に交換します。上から流れてくる水の逃げ場がここに集中しており、
補強というレベルではなかったためです。
新しい鉄骨階段は、施工後に濡れない部分には予め塗装をしておきます。
階段の裏側にオシメのような厚い曲げ鉄板を補強溶接していきます。ササラとも結合させ、
新たな構造パーツとして鉄骨階段の寿命を延ばしていきます。
そのほか、部分的な腐食箇所もひとつひとつ丁寧に補修。
「最後の改修工事に私たちを選んでくれた」
その想いで、スタッフは一丸となって工事を進めました。
そのほかの詳細な補強方法は内緒です。鉄骨階段の段板・ササラ・踊り場・胴差し・・
あらゆる部分を総括的に補修して鉄骨階段の延命処置が完成します。
せっかく鉄骨本体を補強しても、割れたタイルの隙間から水が入ってくるのでは本質的な解決になりません。
次は劣化したタイルを撤去しつつの長尺シート工事です。上から水の侵入を防ぎます。
長尺シートはタイルの上からも施工できます。下地調整をしっかり行って水の流れを作っていきます。
下地調整を行ったあと、長尺シートを貼っていきます。このあと端部のシーリングを行います。
どんどん鉄骨階段が復活!・・というよりリニューアルされていきます!
オーナー様にも大変ご満足いただきました。
鉄骨階段から続く外部廊下、屋上にあがる鉄骨階段も補強の上、長尺シートを施工します。
全ての工事が完了し、オーナー様にご報告。
「雨季の中、本当によくやってくれました」
このお言葉ひとつで疲れも吹っ飛びます。
無事にアパート改修工事は完了しました。
ありがとうございました!